ひとみふうシャンソン「右向け右」(4) 一五一会版

 石川ひとみ、一五一会版の『右向け右』を再度聴いてみて、これこそ石川ひとみだなという感慨を新たにしました。「プロデュース問題」でこれはどうかなと指摘したものを、この一五一会版では見事にくつがえして申し分のない曲になっています。
 関連記事はこちらです。  「右向け右」(1)  / 「右向け右」(2)  / 「右向け右」(3)

 私は弦楽器好きでギターとか弾きますが、インド音楽の倍音が豊かなシタールの音が一番好きです。

 一五一会はシタールのような華やかな音ではないので、石川ひとみさんの一五一会CDを持っていますが、ざっと一通り聴いただけで、あとは聴いていません でした。
 それが、「あなたの心に」を聴くために、他の曲も一緒に聴いてみたところ、「右向け右」が全然別の曲のように良くできていることに気づきました。うかつでした。

 石川ひとみ『右向け右』(一五一会版)


 


migimukemigi.gif 『右向け右』一五一会版はひっちゃんの初恋の破局の歌だったのか、という感じがします。

 ひとみちゃんが『君スタ』に合格して歌手としてデビューすることが決まり、彼にそれを話して、しばしの別れという気持ちでお別れを告げようとしたところ、彼は石川ひとみがもはや自分の手の届かないところに行ってしまうことを悟り、怒って黙ったまま席を立ってしまった。

 彼が「頑張って」と励ましてくれると思っていたひっちゃんは、思いもしなかった事態に呆然。
 悲しみがあふれてきて、目頭を押さえるばかり。

 お母さんに家を閉め出されたときのエピソードが思い出されますね。

 ひっちゃん、泣き叫んだり追いかけたりせず、ただジッとうつむいて悲しさに耐える子だったノダ。

 これが、石川ひとみ『まちぶせ』の最大公約数的姿だったのでしょう。実際には、もっと淡いものだったのかもしれません。

 歌詞はどう考えてもシビアなのですが、この一五一会版の歌い方のように「胸の内のつぶやきと叫び」という感じなら、ずっと穏やかさを持っているような印象となってくる。

 デビュー版の歌詞(石川ひとみではない)が、ちょっとかわいくない大人びた雰囲気、あるいは少女的残酷さをイメージさせるのにたいして、一五一会版の歌い方は十分にいじらしが伝わるもので、本当はこんな風に歌いたかったのかなと...。

 同じ人が歌っても、全然別の曲として生まれ変わる...石川ひとみの年輪を感じるな。

 これは「石川ひとみ風シャンソン」だよね。
 バイオリンを入れたのはそういうつもりでしょう。
 一五一会版『右向け右』は名曲に変身したのだ。


 ほほえみコンサートでシャンソンにチャレンジしたことが、人生経験と相まって、ここまで深いものになった...

 そういう感慨を抱かせる歌になっています。

 ただし、歌手石川ひとみのデビュー曲にはできないよね。
 別れの寂しさがありますので、景気よくアイドルのデビュー!というわけにはいかないし。

 ベストオーダーの「裸足でダンス」の後、『秘密の森』の前後に入れると、いいストーリーになるなァ。

 


 蛇足ですが、「右向け右」というのは" Right Face " というようです。(クリックすると拡大)

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