石川ひとみ 【雨に誘われて】三浦徳子的勝負歌

 石川ひとみ 【雨に誘われて】 は、三浦徳子さんが石川ひとみに送った最良の勝負歌なのではないか、という感じがします。
 知性派三浦徳子の歌詞はセシル的な世界を描くと、すばらしくいいものができるなと再認識。
 ただ、残念なことにこの歌はアルバム『くるみ割り人形』に収められています。

 キャニオンのプロデューサー大輪茂男の得意な「意外性の組み合わせ」でしょうが、この歌はセシルモードでプロデュースされたLPアルバム『まちぶせ』に入れれば、また違ったものになったのではないかと思います。

 大輪茂男の構想に従って、編曲者の大村雅朗が作曲もして華やかな曲作りとなっており、曲と歌詞が合わない感じがするね。
 ベテランの領域に入りつつある大輪茂男はオーソドックスなものにあきたらなくて、一ひねりも二ひねりも加えたいという意図があるかなと思う。

hitomi_bgm.jpg わたし的には、アルバム『まちぶせ』に入れる事を前提に、この歌詞を生かす曲作りをしたなら全く違った石川ひとみのアイドル勝負曲が生まれていたのではないか、と想像します。

 そして、『まちぶせ』に入っている「人形が見ている」(山上路夫)は、『プロフィール』 (1982.10.21)に入っている「夢番地一丁目」と差し替えるべきでしたね。

 そうです、「秋が燃える」と「人形が見ている」は同じセクシー路線ですから、並べてしまえば異質な印象が緩和されるでしょう。


 さて、本題の【雨に誘われて】ですが、これは個人的なインプレッションが強いもので、よりふさわしいページで取り上げさせていただきました。

少女セシルが女に変わるとき
(自分らしく生きる野の道)


 作曲をした大村雅朗さんは、編曲者としては大変すばらしいアレンジをたくさん生み出していますが、概して華やかな音作りに優れたものを発揮するようです。
 この曲も、そういう才能が遺憾なく発揮されていると思いますが、曲と歌詞はかみ合っていない。

 独自のフェミニズム観を持つ三浦徳子さんですので、良くも悪くも三浦色が色濃く出る歌詞が少なくない。
 内面的に譲れないものを持っているのでしょう。

 ですから、詩人といってよい人ですので、大衆歌謡の作詞家としては歌手と合わない場合があったり、ファン心理を逆なでする歌詞があったりというものが時折見かけます。

 この「雨に誘われて」もそのような歌の一つと言ってよく、詩として読めばすばらしく、曲を聴くとどこかミスマッチな感じがします。

 ですから当然、石川ひとみの歌も想像して歌っているな、実感としては歌ってないな、と感じる。
 「歌手、石川ひとみと合っていない」という感じは否めません。

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