石川ひとみ 「勝負歌」を歌わなかった不思議

 石川ひとみ 「シングル曲・ベストオーダー」を考えていて気がついたのですが...
 歌手石川ひとみはアイドル勝負歌を歌わなかった、というのがファンとの最大のミスマッチだったかなと思う。

 清純そのもので、たぐい希な可愛さをもつひっちゃんですから、アイドルの王道を突っ走ってから、本当に実力ある大人の歌手になればイイものを、と残念ですね。
 「勝負」という意味は、おわかりですね。

 「勝つと思うな、思えば負けよー」って、それじゃーない!

 女性アイドル歌手の「勝負」といえば、「あなたが好き、私をあげちゃう、でなきゃ帰らない!」

 ...この三点セットです。

 あっ、なにも勝負パンツで決めこむ必要はないんですが...そこまでは申しておりませぬ。

 

 再度、重複になりますが

岩崎宏美  『ロマンス』 「あなたお願いよ、そばにいて欲しい。あなたが好きなんです」

        『デュエット』 「あなたが好き、ホントに好き、二人それだけを ただ小鳥のように繰り返すだけ」

伊藤咲子  『木枯らしの二人』 「もっと強く 抱きしめてよ 奪われないように」

        『冬の星』 「一生一度の恋にしたいの。 私の恋はもう戻れない 戻れない」

南 沙織 『17歳』 「早く強く、つかまえに来て、好きなんだもの」

        『青春に恥じないように』 「すべての想い、今あなたにぶつけてしまいたい
                         その日から涙が止まらなくてもいい」

山口百恵 『ひと夏の経験』 「あなたに女の子の一番大切なものをあげるわ
                    綺麗な泪色に輝く大切なものをあげるわ こわれてもいい 捨ててもいい」

松田聖子 『青い珊瑚礁』 「あなたと会うたびに すべてを忘れてしまうの
                  二人っきりで流されてもいいの、あなたが好き」

桜田淳子 『初めての出来事』 「おとなびたふりをして ここまでついて来たが
                     耳たぶも熱くなる激しい恥じらい 好きよ 好きだから帰れない」

 

 みなさまストレート勝負をしています。

 歌詞を見ると、すごい「勝負」歌ばかりで、タジタジとなってしまいます。

 とくに「青い性」路線の百恵ちゃん、ド迫力の歌詞ですね。

 

 顧みて、石川ひとみの場合、このようなひたむきにストレートな「勝負」曲がありません。

 ★ひねりを加えすぎているのです。

  『右向け右』、『ひとりぼっちのサーカス』、『オリーブの栞』、『秋が燃える』、

 ◎ひたむきでストレートなアイドル「勝負」曲 『?????』、

 ★あるいは逆に、勝負に出ていない曲か。

  『くるみ割り人形』、『鮮やかな微笑み』、『ハート通信』、『ミス・ファイン』、『夢番地一丁目』

 

 余計なお世話ですが、女性の方にアドバイスするとしたら、勝負の「決め台詞」を持ちなさい、と。

 それも、曖昧な物言いではなくて、「もう帰らない!」というストレート勝負のセ・リ・フ。

 

 女性アイドル歌手はこの「勝負」歌で、何万人、何十万人というテレビの向こう側にいる男を虜にするわけです。「熱帯魚」を歌いながら、宏美ちゃん手をカメラの方に差し出すでしょう?

 見る方は、「おっと、その手に乗るか」と思うヤツはいないでしょう。アンチの人でもない限り。

 

 さて、石川ひとみにはなぜそのような「勝負」歌がなかったのか?

 それは、「ひとりぼっちのサーカス」を聴くと、「なるほどな」というものがある、からではないでしょうか。

 上に掲げたそうそうたるお姉様たち誰ひとりとして、石川ひとみのようにこの曲を歌いこなすことは出来ないと思う。

 松田聖子には出せない深い声ときれいに吹き上がる高音。山口百恵でも無理、岩崎宏美は大人になった後でないとこういう深い声は出せなかった。南沙織はキャラが許さない、サッコでも無理...、石野真子では幼な過ぎる。他のアイドルでは推して知るべし。

 

 哀しくすねていて、それが男心をくすぐる少し鼻にかかった歌い方、それをピンクの頬で太りすぎたひっちゃんですが、サラリと歌ってしまう、この歌唱力。

 この実力を目の当たりにしたなら、ひとみ陣営としては他のアイドル歌手と同列で十把一括りに扱われたくはない、と考えたくもなるだろうね。大輪茂男の鑑識眼はダテではないね。

 そして、石川ひとみは「好きになっても、自分から告白するなんて出来ない」というタイプです。

 そこで打ち出されたのが「恋をして好きになっても、素直に自分の気持ちを打ち明けられず、後悔する」悲恋の歌という基本カラーなのだと思う。
 ですから、石川ひとみシングル曲には失恋歌が多く、勝負歌がない。

 そして、石川ひとみ自身が、アイドルという意識はなかった、という言葉の意味も分かる。
 ナベプロが、その実力を十分発揮できる曲をリリースしたい、と考えたのも無理はない。

 しかし、それが落とし穴です。

 マーケティングの視点で見れば、いわゆるプロダクトアウトの発想に足をすくわれているのです。

 渡辺晋社長が、大衆受けのエンターテインメントを重視していたのにもかかわらず、新人らしからぬ曲を出そうとしてしまった。

 「いいものを作れば、必ず売れる」というプロダクトアウト発想に陥っている、と。

 石川ひとみのように歌唱力のある歌手の場合、難しい曲を歌わせ実力を見せようとして、墓穴を掘ることがあります。気軽に口ずさめない高音域を出したりして。

 男性歌手ですがナベプロの先輩、布施明の歌にそういうのが多い。途中まで歌えても、さびの部分でギブアップ!気軽には口ずさめない、という曲があるね。

 伊藤咲子の名曲「乙女のワルツ」は素直でシンプルなワルツで、歌詞も素直だから、ファンに受けたのです。

 ファンの目線で考えて、曲をリリースしないと何度でも同じ轍を繰り返すことになりかねません。

 「石川ひとみ 勝負歌を歌わなかった理由(わけ)」 に続く

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