石川ひとみの『くるみ割り人形』の記事を書いていて、天与の愁い声の魅力と表現したのですが、比較としてふと頭に浮かんだ伊藤咲子をチェックしてみました。
彼女の歌を聴くのも30年ぶりかもしれません。
若いうちは感受性が繊細ですから、アクというか個性が好みに合わなかったり、美人だけを好んだりとかありますが、年を重ねるほど許容範囲が広くなってくるということですね。
伊藤咲子さんは高校一年でデビューしていますので、色気がなくて子どもというイメージがあって、それほど注目はしていませんでした。
けれども、スケールの大きな歌い方をする、歌の実力は十分にある子だなとは感じていました。
当時は、悲しい歌の方が幅をきかせていたように思いますが、バブル期の頃から「ネアカ」、「ネクラ」というレッテル張りが広まって、ネアカの方が優位になったという時代背景があります。
現在では悲しい歌は演歌にしか見られない状況ですが、伊藤咲子は当時としては少数派のネアカの歌でブレイクして、ひまわり娘というキャッチフレーズを掲げていました。
しかし、私の印象では哀しい歌でこそ本領を発揮するな、と受け止めていましたね。
私にとっての伊藤咲子を代表する歌はこれです。
『冬の星』(作詞:阿久 悠/作曲・編曲:三木たかし) 1975.12.01
一時期、恋愛問題で芸能界から遠ざかっていた事があり、その後復帰してある昼のワイドショウで、そのことを取り上げた時に、伊藤咲子さんはこの曲を歌ったのですね。その時の歌は絶品だった、と思う。
シングルがリリースされたのは、それ以前で75年でしたね。このカバー写真は、よく撮れています。
「イルカに乗った少年」と本当に恋をしていたのでしょうね。急に綺麗になりました。
バックコーラスの透き通ったプロフェッショナルな声も印象深いです。三木たかしの腕の見せ所でしょう。
『乙女のワルツ』(作詞:阿久 悠/作曲・編曲:三木たかし) 1975.07.05
大人になった伊藤咲子さんが歌う「乙女のワルツ」さすがに年輪を感じさせてくれる熱唱です。
阿久悠が出だし一発 「つらいだけの初恋」という決めセリフで、一瞬で聴衆を引きつけるスゴ技を決めましたね。歌詞が良いから、伊藤咲子の歌唱力からして、売れるということが分かります。
昔の映像と見比べることができます。
こちらも泣きながら歌った、ライブ版です。
この写真、アルプスの少女ハイジならぬ、日本アルプスの少女、咲子っていう感じで、可愛いです。
涙で上手く歌えていませんので、下手だと思われないよう、シングル盤から。
『乙女のワルツ』...ステレオHiFiです。
『木枯らしの二人』(作詞:阿久 悠/作曲・編曲:三木たかし) 1974.12.01
この中では一番若い時の映像ですね。
衣装が一着しかなかったって、今時考えられないエピソードです。
期待されてなかったのでしょうか?
でも、高校一年の頃で、これだけの歌唱力を持っていたというのは、すごいです。
(追記)
YouTube で伊藤咲子さんと石川ひとみさんが前後して歌う映像を見つけました。
私は、ちょっとどうかな?と、一瞬思いました。
ひとみさん、スケールの大きな歌唱の咲子クンに迫力負けしないかな、と心配したわけです。
実力派アイドルのお二人が、30数年近くたって、そろい踏みするのですからどうなんだろう?と思いました。
伊藤咲子 『ひまわり娘』 VS 石川ひとみ 『まちぶせ』
伊藤咲子さんは、年齢を重ねて心のひだを掬い取るように丁寧な歌い方に変わっていますね。
でも、声量は相変わらずで、迫力ある部分も残していました。
石川ひとみさんも、全く負けていないので、ほっとしました。
聞きくらべてみると、ひとみさんの声の方が深みがある声質ですね。
昔の歌い方よりも、声が出ているように思える部分もあります。
伊藤咲子さんの迫力に、私だってと、燃えたのでしょうか。女の意地が火花を散らして...とか。
伊藤咲子さんの方が、少しかすれがつよく、スケールの大きい歌い方が合っているのかもしれません。
お互いの持ち歌を歌ってみたら、おもしろいでしょうね。
伊藤咲子が歌う『まちぶせ』...迫力があって、圧倒されるかも。
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