ロシア映画『戦争と平和』 舞台裏

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 私の記憶では、ナターシャ役のリュドミラ・サベーリエワは「戦争と平和」一作で13-4歳から20-1歳を費やし、その後表舞台から消え、ずっと後年に「ひまわり」で再び姿を見せてくれました。

 ソビエト時代でしたから、ほとんど情報は得られなかったのですね。

 それで、YouTude で「ひまわり」を探していて、私にとってはお宝映像といってよい「戦争と平和」の舞台裏を記録した映画を発見しました。

 これがその一つで、戦争と平和のパート3です。

 監督のセルゲイ・ボンダルチュクがあれこれ指示を出しているシーンとか、リュドミラが化粧をするシーンとか映っています。感激ものです。

 

 

 パンフレットに書いてあったのかと思いますが、最初リュドミラがナターシャ役として抜擢された時、みんながイメージが違うと思ったそうです。

 たしかに、あか抜けない田舎娘のような感じです。

 私も、初めて見た時「誰、これ?」と思いました。

 そしたら、化粧が進むにつれナターシャが現れてくる!

 セルゲイ・ボンダルチュクの眼力でしょうか、リュドミラの素質でしょうか...

 カメラが回り始めると、まさにトルストイが描いたナターシャが踊り、語り、光り輝いています。


 私はこのサウンドトラック版レコードを本当にすり切れるほど聴き入ったものです。

 そして、今改めて聴いても、一瞬にして当時の自分に戻ってしまうのを感じます。

 私の追想のナターリヤ(ナターシャは愛称)は、まったく、いささかも光を失わずいや増して、少年だった心をよみがえらせてくれます。




Natasha00.gif

 

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●制作費 32,601,805ルーブル=130億4千万円

1966年度日本映画全作品482本の総制作費=140億円


●正味制作日数 1962年9月7日(ボロジノの戦い)のシーンを現地撮影開始。1967年9月14日、フィルム編集終了。
あしかけ6年、正味5年と8日。ナターシャ17歳-21歳


●使ったフィルムの長さ 513万フィート=1,540キロメートル
東京から鹿児島県指宿まで、あるいは北海道北端稚内まで


●総登場人物数 うち重要人物は36名。ナターシャだけが素人で、他はベテラン俳優陣。
戦闘シーンはソビエト正規軍軍人124,533名が特別出演


●作ったセットの数 室内セット110、オープンセット118。
モスクワ炎上シーンはモスクワ北西の村チリヤーエボに作った10万平方m 炎上シーンはここで撮影された。

●衣装 専属スタッフ160人。47のアパレルメーカーが製作、小道具類は2工場が専門に製作、クリーニング工場は、時には24時間態勢で、5年間稼働をした。


●美術品 ソビエト国内・国外の40美術館、博物館(エルミタージュ美術館、クレムリン博物館、レーニン図書館など)
国宝・重要文化財クラスの逸品ぞろい257点を、高額保険をかけて借り受けた。
●武器・車両 大砲160門。小銃8.000本。拳銃・刀剣、205台の馬車、荷車、トロイカが製作された。そのほか、
ヘリコプター30機、ジェット輸送機3機、その他無数のトラック、爆弾輸送車、バス、乗用車、スクーター、トレーラー、ブルドーザーを使用。

●人員 ソビエト正規軍歩兵、騎兵が35日間、動員された。
馬35,000頭。重傷者10名、軽傷者多数。人件費は陸軍が負担して、制作費には入っていない。


●銃砲類 史実通りフランス軍695門、ロシア軍587門の大砲など。うち20門は博物館から借用した現物使用。
●軍旗 ボロジノ戦闘博物館、両軍の実物16本、新作30本


●火薬類 トラック12台分の煙幕用火薬、9台分の白煙弾
●その他 リモコン指令装置付き70ミリカメラ7台、クレーン車5台、など。

●史実を精査して、オープンセット製作2年がかり、1966年8月20日夜、一挙に放火して炎上させた。
●燃料 ドラム缶40本分のガソリン、50本分の灯油を使用。

●建築に要した人員 大工250名、左官150名、レンガ職人60名、ペンキ職50名、電気工20名、その他450人。
●建築資材 木材30,000立法m、など。



どういうわけか、以下の画像がサーバーから抜き取られてしまいました。
ロシアの検索エンジン・クローラーが進入してきましたので、そのせいかと思われます。

マイ・フェアレデイー


           【Before】            /           【After】

ryudmira01.gif ryudmira052.jpg
himawari.jpg リュドミラはこの後、映画から姿を消していましたが、後年イタリア・ロシア合作映画「ひまわり」で姿を現してくれました。

 面影が残っていて、一安心したものです。
 ロシアの女性は30過ぎるとこわいですから...

 彼女は、「戦争と平和」を監督したセルゲイ・ボンダルチュクと結婚したのですね。

 なんか、皆さん役得で美しい人と結婚していますね。気づくのが遅すぎたな。


 最近、コンビニの本棚で見かけたのですが...

 『婚活・アイドルと結婚する本』

 ...なんかすごいですね。どうせなら、

 『ロシア女優と結婚する本』とか、

 あったら、絶対に買っていたかも。



【コメント】

 日付
2009年5月19日 (まこと)さん

こんばんは。まことです。

 小林さんが大学でロシア語を専攻されたことは、他のページを読んで知っていました。

 実を言いますと私も大学でロシア語を4年間やりました。あまり真面目な学生ではなかったので、時間を費やした割には、ロシア語をものにしたとは言い難く、しかし何の縁か未だにロシアと関係のある仕事をしております。

 そんな訳で私も学生時代からロシア映画、特にソ連時代の映画が大好きでした。ソ連時代は、官製映画の時代と言ってしまえばそれまでですが、中には同時代の米国ハリウッドムービーとは比較できない、傑作がいくつもあります(釈迦に説法ですか)。

 小林さんが何度も言及しているセルゲイ・ボンダルチュクの『戦争と平和』もそうですし、イーゴリ・タランキン監督の『チャイコフスキー』も私が中学時代に感動し、大学に進学したらロシア語を学ぼうと決意させた映画でした。

 ロシア・イタリア合作ミハイル・カラトーゾフ監督の『赤いテント』の北極を舞台にした壮大なスケールの物語は、その当時まだ未知の部分が多かったソ連に対する私の知的好奇心をいやが上でも燃え上がらせました。
 そういえば、この映画には看護婦役でクラウディア・カルディナーレが出演していて、息が止まるくらい美しかったのを良く覚えています。

  また、ロシア映画を語る上で忘れてならないのは、やはりアンドレイ・タルコフスキーでしょう。彼の映画は難解な作品が多いのですが、彼が映像化した彼自身 の心象風景というか、観念的な世界に心酔している私です。『ソラリス』『スタルケル』『アンドレイ・ルブリョフ』時間があれば、ぶっ続けで見たい映画で す。

 すみません、何か小林さんと私の好みって、かなり重なる部分が多いのではと、ハタと感じたものですから。

 共通なキーワード:
 石川ひとみ
 ロシア語専攻
 ソ連(ロシア)映画
 イタリア映画
 リュドミラ・サベリーエワ
 クラウディア・カルディナーレ(私も大好き)


 日付
2009年5月20日 (小林由典)

 「チャイコフスキー」のような文学的芸術性の高い映画というのは、やはりロシアですね。
 実は、私、中学一年の頃にレニングラード・バレーに萌えて、ロシア語をやろうと思ったのです。まことさんはロシア関係の仕事ですか。
 私の頃はロシアは鉄のカーテン時代、ソ連邦が崩壊するなど想像もしませんでしたし、ケネディーのキューバ危機など、ビジネスに結びつく要素はなかったですね。
 グルジア・ワインとかアルメニアのアララット(ブランデー)はいいですね。

 クラウディア・カルディナーレは、あの意地っ張りそうで強がっている風情がイイです。

 後の方の映画は見てませんね。学校卒業後、ワーカホリックになっていたか、あちこち放浪していたか、という時期かと思います。

 今、「ひまわり」の記事を書きかけにしているところです。

 【追記】
 ロシア文字で書いてあるところは、他の人のパソコンでも正常に表示されているのでしょうか?
 私はフロントエンドプロセッサーにマイクロソフトのMS-IMEを使わず、ATOKを使っていますので、どうかな?と思ってはいるのですが。


 日付
2009年5月21日 (まこと)さん

 こんばんは。
 小林様
 コメント返信、ありがとうございました。
 ロシア文字のこと、大丈夫ですよ。私のパソコンではちゃんと表示されています。

 『ひまわり』の記事楽しみにしています。

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